逸失利益の計算方法~無職者~

交通事故によって無職者が後遺障害を負った場合、収入がないのですから逸失利益は認められないようなきがしますが、交通事故当時に労働の意思と能力を持っていた場合には、逸失利益が認められます。

逸失利益の基礎となる金額は、無職者を失業者とするならば、失業前の収入が基礎収入となります。ただし、再就職によって得られる収入が確実に立証できれば、その収入を基礎とする場合もあります。

任意保険会社との示談交渉では賃金センサスの男女全年齢平均賃金を基礎収入とすることもあります。

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  1. 原崎友暁 より:

    私は今社会保険労務士を目指し勉強中です。生活保護をうけながら10級の後遺障害を受けましたがこの場合賠償金はどうなりますか

    • 戦略法務 より:

      基本的に生活保護を受けているときは逸失利益は否定的になります。就労の蓋然性が説明できれば逸失利益も平均賃金で算出させることは可能ですが、その立証責任は被害者にあるので、それが立証できるかどうかといったところです。

  2. 松下 光男 より:

    受傷時救急病院でMRIをしたのですがその画像でははっきりした受傷箇所が確認出来ないみたいなのですが、それでは後遺障害の立証は難しいでしょうか?

    • 戦略法務 より:

      後遺障害の立証が完璧にできなければ、その分、等級が下がるという考え方です。例えば、ヘルニアで完璧に後遺障害が立証できれば12級、立証できなければ14級または非該当ということです。

  3. 松下 光男 より:

    昨年12月9日に信号待ちをして停車している時に追突されました。救急車で搬送され頚椎損傷、捻挫及び腰部捻挫と診断され翌日から8日間入院して今月9日まで仕事を休業していました。退院後に救急病院で紹介された整形外科で電気治療、医学療法を続けて来ましたが、右手痺れ、握力低下はよくならず首、腰の痛みも続いています。加害者の損保会社からは間もなく事故から6か月経つて職場にも復帰しているのでどうでしょうか?と治療打ち切りをほのめかす打診もありましたが、まだまだ以前のように仕事はできず、収入も安定しません。このような場合後遺障害認定を受けて遺失利益を請求出来るのでしょうか?

    • 行政書士 笠原 仁 より:

      もちろん、症状が残存していれば、それは後遺症に該当します。
      あとは、傷病名からして他覚所見に乏しいと思われますので、いかにしてその症状が後遺障害の等級に該当するかを立証するかといった所が問題になると思われます。

      • 松下 光男 より:

        お返事ありがとうございます。他覚所見とはなんですか?

        • 行政書士 笠原 仁 より:

          他覚所見とは、レントゲンやMRIまたは神経学的所見で異常がみられる事を言います。つまり、患者の習慣ではなく、医師がそれ(所見)を見れば症状がわかるものです。