ストレートネックと言います。追突事故などでムチウチだと思って病院に行ったところ、首のレントゲン画像を見た医師が「頸椎が真っ直ぐになっています」という事があります。これを頚椎の生理的前弯の消失といいますが、この事象は後遺障害にどのような影響を与えるのでしょうか。
本来、人の頚椎というのはカーブしているのが正常です。これが直線になっているという事は、正常でない、つまり異常であるのは確かです。
生理的湾曲
そもそも、人の脊柱(頚椎・胸椎・腰椎)は横からみるとS字にカーブしています。この湾曲によって、外部からの力(主に頭部からの圧力)に耐えられるようになっています。そのS字の脊柱の上部である頚椎は首の骨は横からみると前湾していることで、首に掛かる外力や衝撃を逃がしています。これが湾曲せずに直線化していると多様な症状がでるといわれています。
頚椎の生理的前弯の消失は、筋スパズムによって引き起こされると考えられています。つまり、骨の直線化異常は筋の異常な緊張によって引き起こされていると考えられます。。筋緊張はむちうちによって引き起こされます。さらに、スパズムは痛みを伴うものです。よって、交通事故によって発症したムチウチの痛みが、このレントゲン画像で推測できることになります。
等級へのストレートネックの影響
では、頚椎の生理的前弯の消失があると、それが画像所見として認められ、後遺障害は12級13号が認定されるのかといえば、そうではありません。むしろ、14級9号は固いのか?と問われてもYESとは言えません。非該当もあります。なぜなら、頚椎の生理的前弯の消失が交通事故によって引き起こされたか不明だからです。
頚椎の生理的前弯の消失が無意味とは言いませんが、これを含め、治療経過や事故状況などを総合的に勘案して後遺障害の等級は決定されます。
なお、頸椎捻挫などで頚椎の生理的前弯の消失が認められた場合は、必要に応じて症状固定時にも頸椎のレントゲン撮影をすることが望まれます。
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私は、リウマチと診断されていますが、ストレートネックと関係ありますか?
リウマチは3年目で、首の症状は2週間前からです。
そうですね。リウマチでストレートネックという状況は起こりえます。MRIで確認可能です。