触診

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触診とは、医師が患部を手で触り診察することを言います。

触診を行う場合には、次のポイントが確認されます。

圧痛

患部を押したり叩く事によって、その信号を確かめます。たとえば、押したり叩いた所が痛む場合には、患部に打撲や骨折があると予想されます。また、叩いた所と違うところが痛む場合には、傷む部分の長官骨の骨折の可能性が考えられます。(介達痛)

そして、叩いた所によりシビレが出る場合には、神経の断裂などが考えられます。
どこの神経に損傷が加わったかにもよりますが、その神経が支配する領域にシビレが発生します。

皮膚温

患部を触ったときに冷たいか温かいか、これで診察を行います。

温かい場合には炎症性の疾患である可能性が高いです。
原則として「炎症」と判断されるには、赤くなっている事、腫れている事、痛みがある事という3大条件が揃います。もちろん、患部に熱が帯びていることが前提です。

冷たい場合には、血流障害が考えられます。
大抵は動脈に何らかの循環障害があります。

筋肉や腱

筋肉に力を入れると硬くなります。つまり、緊張するのが正常な状態ですが、麻痺をしている場合には硬くなりません。

腱が断裂をしていれば、患部が凹むので確認できます。

一般的にはレントゲンを撮影すれば骨折などはわかることですが、、患部を触り骨がどの程度動くかによって、その異常性が確認されます。

関節

触診により稼動域、強直、拘縮、弛緩、水腫、動揺性が確認されます。

拘縮については、靭帯の癒着や麻痺が確認できます。

水腫は、炎症によって関節に水がたまることです。

動揺性とは、異常稼動域のことで、関節が不安定になることをいいます。
たとえば、膝が外側に10度曲がることなどです。これは、筋や靭帯に障害があることを示します。