下肢の機能障害・足の関節稼動域制限の後遺障害

関節稼動域後遺症は、下肢の機能障害として以下の認定基準が定められています。

第1級の9 両下肢の用を全廃したもの
第5級の5 1下肢の用を全廃したもの
第6級の6 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
第8級の7 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
第10級の10 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
第12級の7 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

下肢の用を全廃したものとは、以下の後遺障害をいいます。

3大関節(股関節、ひざ関節、足関節)の全てが硬直した後遺障害
3大関節が硬直したことに加えて、足指全部が硬直した後遺障害を含む

関節の用を廃したものとは、下記の後遺障害が当てはまります。

1.関節が硬直した人
2.関節の完全弛緩性麻痺またはこれに近い状態にある人
3.人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その稼動域が健康な方と比べての稼動域の角度の1/2以下に制限されている人

関節の機能に著しい障害を残すものとは、下記の後遺障害をいいます。

1.関節の稼動域が健康な足と比べて稼動域の角度の1/2以下に制限されている人
2.人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、「関節の用を廃したもの3」以外の人

関節の機能に障害を残すものとは以下の後遺障害をいいます。

関節の稼動域が健側の稼動域の角度の3/4以下に制限されている人

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  1. 野口 より:

    交通事故に遭い、現在、治療中股関節捻挫、頚椎捻挫は整形外科約2ヶ月、左耳難聴、耳なりは耳鼻科で治療中、同じく2ヶ月耳鼻科は症状固定で治療打ち切りをいわれている。以前のことがわからないので事故との因果関係の立証が難しいといわれる。後遺障害の認定を受けることができるのでしょうか。

    • 行政書士 笠原 より:

      総治療期間は2カ月ということでしょうか。
      だとすれば、後遺障害は認められません。後遺症とされるには「十分な治療を行ってもなお残存する症状」という条件が必要で、2か月では十分な治療を行ったとは言えないからです。
      さらに、治療を継続する必要があります。

  2. 斉藤卓也 より:

    色々なご意見読ませていただきありがとうございました。
    約8ヶ月前、72才の母が歩行中、見通しの良い交差点で前方より右折しようとしたワゴン車にはねられ、骨盤のすぐ下の部分の大腿骨を、複雑骨折し骨髄に金属の棒状のものを埋込み、外側からネジで固定するという怪我を負いました。入院は2ヶ月半程で、その後現在まで通院しリハビリを受けてましたが、ここ3ヶ月程は症状の改善も診られず、明日後遺症害の診断書を作成の為の診察を受けに行くのですが、これは任意保険会社に渡さず、自賠責の方へ直接渡すべきなのでしょうか?認定のための4つの必需品また、条件は診断の際医師に依頼して、正確に書いてもらうつもりでしたが、事故当初からの診察状況の記録は明日事務方に用意しておいてくれと頼んであります。また、母の場合入院通院合わせて8ヶ月程に成るのですが、期間が長いと慰謝料等 少しでも多く勝ち取るには、不利なのでしょうか?

    • 戦略法務 より:

      「期間が長いと慰謝料等 少しでも多く勝ち取るには、不利なのでしょうか?」とのことですが、通院慰謝料は通院期間が長ければ、それに準じで増えていきます。ただ、1日当たりの慰謝料が事故日より6カ月後と9カ月後を比べると、9カ月後のほうが少なくなります。慰謝料総額が減るという事はありません。

  3. 河野 泰充 より:

    1月1日に追突事故にあい、首と腰に痛みを感じ治療していたところ2週間位経った頃、歩けなくなるほどの激しい痛みが腰にはしり、右足が痺れて力が入らなくなったので、MRIを撮ったところ、椎間板ヘルニアがかなり大きく突出していました。2月に手術をしたのですが、いまだに右足の痺れが残っており、痛みもでており、歩くのもつらい状態が続いております。膝ぬけする状態で何もないところでも転んでしまうこともあります。7月30日に症状固定と診断され、後遺障害診断書を保険会社には送ってあるのですが、いまだ何の連絡もありません。保険会社に確認したところ、「9月1日に保険料率算出機構から病院に確認してもらいたい事があり、病院から書類をとりつけ再度保険料率算出機構に送ってあり、今、認定作業中ですので、もう少し待ってください。」とのことでした。ネットで色々調べているのですが、この場合後遺障害は認定されるのでしょうか。足が言うことをきいてくれないので仕事も辞めてしまいましたので、認定してもらわないと辛い状態です。仕事を辞めたことは保険会社には伝えてあり、遺失利益も計算するとのことでした。

    • piropi より:

      ヘルニアの手術にも色々な手術があり、その術式によって等級は変わってきます。

      一般的に交通事故のヘルニアといえば、14級あるいは12級となりますが、
      いずれも一番のポイントは症状固定までの治療状況です。

      後遺障害の等級が獲得できるかできないかの判断は、
      ヘルニアの治療状況によってある程度確実な判断ができます。